2021年4月16日

ビル管理システムとは?基礎知識や管理者の負担を低減する理由を解説

ビル管理システムは、その名の通りビルの管理を快適にしてくれるシステムです。少子高齢化が進んでビル管理業界も人手が足りなくなっており、ビル管理システムを導入する企業は増えています。

しかし、導入を考えていても、ビル管理システムについてわからない方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、ビル管理システムの基礎知識や、ビル管理システムでどうして管理者の業務負担を軽減できるのかなどについて解説します。

ビル管理システムは管理者の業務負担を低減して人件費削減・人員不足対策ができる

ビル管理システムとは、ビルの設備機能を一元管理するシステムのことを言います。災害はいつ起こるかわからないものです。そのため、常時ビル内の設備すべてが安全に稼働しているかを確認し、万が一問題があるならすぐに対処しなければいけません。そこで従来はビルの空調や照明、防災・防犯システムなどのビル内設備の運用をすべて人の手によって行っていました。しかし、現代では少子高齢化が進んでどの業界も人手不足に陥っている状況であり、ビル管理業界も同様です。そのため、人の手ですべての設備の管理を行うのが難しくなっています。そこで常時ビル内の巡回などをしなくても、24時間自動でビルの設備を管理して、万が一トラブルがあれば教えてくれるのがビル管理システムです。

ビル管理システムの導入数が大幅に増えたのは2011年の東日本大震災がきっかけ。当時は電力配給の関係で、東京の大きなビルも計画停電の対象となり、企業活動に影響が出ました。そこで、日頃からエネルギーの使用量を見直す必要があるとして、ビル管理システムを導入する企業が増えたのです。加えて、ビル管理システムが普及したことで、開発元の企業はサービスの低コスト化に取り組むようになり、よりビル管理システムの導入が気軽にできるようになりました。加えて、日々技術が進歩しており、ビル管理システム市場は発展途上の段階にあります。今後さらに機能面で優れたサービスが登場することも期待でき、要注目の分野と言えるでしょう。

ビル管理システムでできることは?

ビル管理システムにはどんな機能が搭載されており、何ができるのでしょうか。ビル管理システムに搭載されている主な機能について見ていきましょう。

料金管理システム

ビル管理においても電気やガスなどの光熱費の管理は大切。そこでビル管理システムではメーターを自動的に検診し、料金を算出することができます。毎月の料金はデータ化して記録されるので、毎月の光熱費の管理がスムーズに行えます。加えて、太陽光発電など新しいエネルギー発電を用いる企業が増えてきていることから、これらの新しいエネルギーも管理できるものも登場しています。

設備情報の管理

ビル内にはたくさんの設備が存在しており、それぞれの設備の説明書を紙で管理し、トラブルが起こった際に説明書を探して対応するのは大変です。そこでビル管理システムでは、ビル内にある設備の機器の情報や、運用・保守を行ううえで知っておくべきことなどをまとめてデータベースで管理できます。

トラブルや修理対応の履歴保存

ビルの設備に必ずしもトラブルが起こらないとは限りません。特に古い設備は修理が必要になったり、トラブルが起こりやすくなったりする傾向があります。そこでビル管理システムではトラブル対応や修理の履歴をデータベースに保存することが可能です。これによって、データベースに保存されている前例から今起こっているトラブルに似たものを探し、スピーディーに対処できるようになります。

トラブル発生時のアラート機能

万が一ビル内の設備にトラブルが起こった際には、アラートでトラブルの内容を報告してくれます。ビル管理システムを提供している企業の中には、24時間365日いつでも、トラブルが発生した際にエンジニアを派遣するサービスを行っていることも多いです。

セキュリティの確保

ビルは沢山の人が入退室を繰り返すので、施設内に不審者が入らないようにする管理が必要です。そこで、ビル管理システムではセキュリティカードによる入退室管理や、監視カメラによる監視などを行うことで、ビル内のセキュリティを守ることができます。

クラウド型ビル管理システムの注目度が上がっている

現代においては様々な分野でクラウドの導入を進めており、ビル管理システムにおいても同様です。しかし、ビル管理システムをクラウド化することでどんなメリットが得られるのでしょうか。クラウド型ビル管理システムを導入するメリットについて見ていきましょう。

コストを安く抑えられる

従来のビル管理システムは、自社でサーバーやデータベースなどの機器を導入し、ソフトウェアをインストールして使用するものでした。そのため、初期費用が莫大なものになってしまうという問題を抱えていました。クラウド型だと、インターネット環境さえあればビル管理システムを利用できることから、自社でデータベースなどを準備する必要がなく、導入コストを安く抑えられます。しかも導入作業も簡易化されるので、クラウド型ならスピーディーにビル管理システムを導入できます。

中小企業を中心にビル管理システムの導入が一気に進んだのは、この導入コストの低さの面が大きいでしょう。中小企業の需要が高くなってきたことから、中小規模のビル向けに機能を減らした簡易型ビル管理システムも増えています。

バージョンアップが不要

従来のビル管理システムの場合、ソフトウェアやミドルウェアのバージョンアップが行われた場合、管理者側で一旦システムを停止してバージョンアップ作業を行う必要がありました。それに対してクラウド型なら、開発元が自動でバージョンアップをしてくれるので、手間を減らせます。そのため、IT人材が確保できない企業でも運用をスムーズに行えるでしょう。

拡張性の面で優れている

ビル管理システムは日々新しい機能がリリースされています。そこで従来のビル管理システムでは、新しい機能を導入するにあたって、新しくソフトウェアをインストールしたり、データベースを追加構築したりする必要があります。それに、導入しているビル管理システムのバージョンが、新しい機能に対応しているかも確認しなければいけません。それに対してクラウド型ビル管理システムだと、新しい機能を導入したい場合は契約するプランを変更するだけで済みます。このように拡張作業をスムーズに行えるのもクラウド型のメリットです。

遠隔地からでも監視ができる

クラウド型ビル管理システムはインターネット環境さえあればどこからでもアクセスできます。そのため、クラウド型ビル管理システムを導入している企業の中には、遠隔地にある拠点で複数のビルをまとめて監視している企業も多いです。これによって、人件費の削減やビルごとの設備の使用状況の比較などもスムーズに行えます。また、無線LANなどを用いれば、タブレットなどの端末でもアクセス可能です。したがって、災害時などに監視カメラで他のエリアの様子を確認しながら作業を行うなどといったこともできます。

テナントもビル管理システムを利用できる

現代では、省エネ法の改正などによって、ビル管理会社だけでなくテナント側も使用電力などの申告をする必要があります。そこでクラウド型ビル管理システムの場合、IDとパスワードを知っていれば誰でもログイン可能なため、テナントもビル管理システムを利用し、電力などのメーターを確認できます。もちろんIDごとにアクセス制限の設定を変えられるので、セキュリティ面でも安心したうえで、複数の企業でサービスを共用できるでしょう。

英語が並んでいてわかりにくい!ビル管理システムの種類を紹介

ビル管理システムにはBMS・BASなど様々な英語の呼称があります。しかし、ビル管理システムはあくまでビルの設備の状態を管理するものとしか認識しておらず、これらの英語の違いを理解していない方も多いのではないでしょうか。

もちろんBMS・BASなどによって利用できる機能は異なるので、ビル管理システムを導入するにあたってはこれらの違いを知っておくべきです。それでは、ビル管理システムの英語での呼称の違いを確認していきましょう。

BMS

BMSはBuilding Management Systemの頭文字を取った言葉です。日本語に訳すとそのままビル管理システムになります。BMSと呼ばれている場合は、設備台帳の管理や保全計画などをまとめたシステムのことを言います。そのため、電力などのエネルギー周りに関する機能や、設備の運用状況の監視機能は基本的に搭載されていません。ただ、様々なビル管理システムが登場したことから、これから解説するBASやEMSなど様々な機能を搭載したものをBMSと呼ぶことも増えてきています。

BAS

BASはBuilding Automation Systemの頭文字を取った言葉です。直訳するとビル自動化システムになり、その名の通り、ビル管理を自動的に行うシステムのことを言います。ちなみにこれまで解説してきたのはBASについてです。BMSとBASは混同されることも多いですが、BASは「ビルの監視業務を自動化し、業務効率化に繋げるもの」、BMSは「ビルの設備を安全に運用するための情報をまとめたもの」です。

EMS・BEMS

EMSはEnergy Management System、BEMSはBuilding Energy Management Systemの頭文字を取った言葉です。日本語に訳すとエネルギー管理システムであり、ビルの電気・ガス・水道などのエネルギーの使用量の管理を行うのがEMSとなります。EMSに関しては、エネルギー使用量の記録や使用制限が主な機能でしたが、AI・ビッグデータ活用が進んだ現代では、エネルギーの使用状況を自動的にグラフで見える化し、削減できるエネルギーがあれば提案するなどといった機能が搭載されているものも登場してきています。省エネや環境問題が世界規模で取り上げられていることもあり、日本でもEMSの注目度は上昇していると言えるでしょう。ちなみに、基本的にビル管理の中でもエネルギー面に特化した管理システムがEMSですが、BASの中でも特にエネルギー面における機能が充実しているもののことをEMS・BMSと呼ぶこともあります。

ビル管理システムは種類がたくさん!自社に合ったものを選ぼう

ビル管理システムを導入することで、ビル内にある設備を運用するにあたって必要な人員・コストの削減に繋がり、業務効率化も期待できます。ただ、ビル管理システムは多くの企業がリリースしており、よく考えて選ぶことが大切です。予算やどんな機能に重点を置きたいかを考え、自社に合ったビル管理システムを導入してください。

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