2021年3月12日

フィールドサービスとは?基礎知識や注目度が高まる理由を解説

顧客の満足度と企業の利益を上げる効果があるとして、期待されているのが「フィールドサービス」です。フィールドサービス自体は以前から存在していますが、ITを取り入れたり、業務の仕組みを見直したりすることで業績を伸ばす企業が増えてきています。そこでこの記事では、フィールドサービスの基礎知識や改善方法などについて詳しくご紹介します。

フィールドサービスの基礎知識

フィールドサービスとは、クライアント先や現場に赴き、その場で実際に各種作業を行うことです。クライアントからの依頼を受け、担当員が現場に向かい、現地で作業やサービスを行う、というのが基本的な流れです。フィールドサービスの担当者は、一般的には「フィールドサービスエンジニア」と呼ばれます。また、デジタル業界では「フィールドアプリケーションエンジニア」と呼ぶことがありますし、他の業界では「カスタマーエンジニア」と呼ぶこともあります。

フィールドサービスエンジニアが担当するのは主に「修理」と「点検」、そして「配送」の3つの業務です。製品や設備が壊れたら修理しますし、定期的な安全点検も行います。また、消耗品や新たな製品の発注があった場合、クライアント先に届けるのもフィールドサービスエンジニアの仕事です。こうした業務をスムーズに行うことにより、顧客の満足度アップが期待できます。さまざまな場面において、顧客と実際に接するのがフィールドサービスエンジニアです。そのためある意味では、会社の顔とも言える存在です。

フィールドサービスは関連する部門間の連携が大事

フィールドサービスは、フィールドサービスエンジニアだけの仕事ではありません。フィールドサービスを円滑に行い、顧客の満足度を高めるためには会社内の各部門の十分な連携が必要不可欠です。フィールドサービスに関係する部門の主なものとしては、次の5つが挙げられます。

コールセンター

多くの場合、顧客が最初にコンタクトを取るのがコールセンターです。この部分が機能していないと、現地の状態や必要品などといった情報がフィールドサービスエンジニアにしっかりと伝わりません。不適切な対応では顧客に不満が生じかねませんし、時間のロスにつながる場合もあります。顧客からの連絡にすばやく、かつ正確に対応するのが肝心です。また、電話担当者では判断が難しいものについては、関係部署にすみやかに連絡して判断を仰ぐ必要があります。

在庫管理部門

消耗品や、修理に必要となるパーツの在庫を管理するのが在庫管理部門の仕事です。在庫がなければフィールドサービスエンジニアは迅速な対応ができません。在庫が足りない場合には調達しなければなりませんし、新たに製造するよう指示を出すこともあります。また消耗品などを現地に発送する場合、ミスなく発送するのも担当部署の大切な役目です。

品質保証部門

品質保証部門は、故障や不具合の原因を導き出し、品質改善のための対策を行うのが主な仕事です。原因を特定するためには、顧客の利用状況と故障や不具合の関係を把握する必要があります。そのために欠かせないのが、現地のフィールドサービスエンジニアからの情報です。連絡を密にすることで、正確な情報が伝わるようになります。連携がうまく取れていないようでは原因の究明が行えず、同じ故障や不具合がまた発生してしまいかねません。顧客との信頼関係を築くためにも、品質保証部門とフィールドサービスエンジニアとの連携は疎かにはできないポイントです。

営業部門

フィールドサービスに含まれるものに、新たな保守サービスや新製品の提案などがあります。また、製品の入れ替えの提案をする場合もあります。これらは営業部門の業務であり、連携を強化し、必要な情報を共有して営業に役立てるのが肝心です。製品や設備の状態とともに、大切なのが顧客のニーズの変化です。フィールドサービスエンジニアの情報をもとに、顧客の満足度と会社の利益が増す提案をするよう努めましょう。

フィールドサービスエンジニア

現地で実際に現場を確認し、作業にあたるフィールドサービスエンジニアにとっては、他の部門に必要な情報を正確にもれなく収集することも大切な役目です。ただ修理や点検をしていればよい、というわけではありません。現場の情報を各部門にフィードバックすることが、製品やサービスの改善につながります。製品や設備の利用状況はもちろん、顧客とのやり取りも欠かせない情報の1つです。また作業報告書は、効率よく仕上げて早めに提出するのが大事です。

各部門の連携を強化するには

フィールドサービスに関わる各部門の連携を強化するには、クラウド環境を活用するのがおすすめです。各部門が共通して利用できるクラウド環境を用意し、会社のパソコンや各自の携帯端末などからアクセスできるようにしておきましょう。新たな情報を即座にアップすることにより、各部門間での新情報の共有が可能となります。最新情報をもとに現場で作業できますし、現場での情報をただちにフィードバックできるようにもなります。

フィールドサービスの注意点と改善方法

フィールドサービスは顧客と会社にとって、たいへん役立つ存在です。ただしフィールドサービスには、見逃せない注意点もあることは覚えておきましょう。その主なものは次の3つです。それぞれの注意点とともに、改善方法も紹介します。

1度の訪問だけではトラブルの解決ができないことがある

顧客からの要請を受け次第、できるだけ早く現場に向かい、作業にあたるのがフィールドサービスエンジニアの仕事です。ところが迅速に行動しようとするあまり、情報が足りずに現場確認だけで終わってしまうことも少なくありません。現場確認だけでは原因が究明できませんし、原因が分からなければトラブルの解決は基本的に不可能です。現場での情報を持ち帰り原因を特定する必要がありますし、トラブル解決のためにまた訪問しなければならなくなります。これは顧客にとっても会社にとっても時間の無駄となるため、改善したおきたいポイントです。

この注意点の改善方法として有効なのが、顧客が利用している製品やソフトウェアの使用状況、設備の稼働状況などを随時把握しておくことです。この場合役に立つのがIoT(モノのインターネット)です。製品や設備にIoTを組み込むことで、リアルタイムの稼働データを得ることができます。そのデータをもとに原因をある程度絞り込んでおけば、初回訪問だけでトラブルを解決できる可能性が高まります。IoTを取り入れるメリットはほかにもあるので、採用を検討してみるとよいでしょう。

マニュアルの量やデバイスの重さが負担となることがある

顧客からの電話連絡だけでは、現地の状況をうまくつかめないことがあります。そういった場合に現地で役立つのが、各種マニュアルや顧客情報などの資料です。できるだけ多くの資料を持参することが、トラブルを解決に導く鍵となる場合もあります。とはいえマニュアルなどはかさばることが多く、持って歩くのはたいへんです。また、ノートパソコンや小型プリンタ、ハンディターミナルなどを、別途持ち込むこともあるでしょう。小型化されているとはいえ、デバイスの重さはやはり負担となり得ます。体力の消耗は、判断力や生産性の低下につながるので避けるのが賢明です。

この注意点は、ITの活用により改善することができます。各種マニュアルや必要情報は電子データに変換し、タブレットなどの端末で取り出せるようにしておきましょう。また、顧客の情報は前述したクラウド環境を用意し、保存しておけばいつでも参照できますし、情報の更新が簡単です。資料をペーパーレス化すれば最小限のデバイスさえ持参すればよくなるので、体力的に楽になります。持ち物が減れば、置き忘れたり紛失したりする危険性も減少するでしょう。

正確な報告書を作成できないことがある

フィールドサービスを行ったあとは、作業報告書を会社に提出するのが一般的な流れです。会社に戻ってから作業報告書を作成する場合、問題になるのが情報の正確性です。1つの現場だけならまだよいのですが、複数の現場を訪れるとなると各々を正確に覚えておくのは難しくなります。情報の正確性は、次回以降の訪問時の生産性に影響を与えます。顧客の満足度にも関係しますし、会社に対する印象にも関わってくる問題です。複数の報告書をまとめて作る場合であっても、それぞれを正確に作成する必要があります。

この注意点の改善方法として、一番簡単なのはカメラやメモの活用です。メモは紙のものではなく、タブレットなどのアプリを利用するのがおすすめとなります。アウトライナー系のアプリならば編集が容易ですし、自動保存機能を使えば保存し忘れることがないので安心です。さらに効果的なのが、その場で報告書を作成することです。報告書作成ツールを利用し、その場で作成して保存すれば正確な情報として残ります。クラウド環境があるのならば、即座にアップすることで他の部門に最新情報として流せます。

フィールドサービスに期待されていること

フィールドサービスには、新たに期待されているものがあります。それはフィールドサービスによる収益化です。積極的にフィールドサービスに取り組み、利益を上げる企業が増えてきています。なぜフィールドサービスによって利益が出るのでしょうか?それには顧客の満足度アップが関係しています。顧客が抱えている問題を率先して解決したり、顧客が必要としているサービスをタイムリーに提案したりすることで、企業に対する印象がよくなります。印象がよくなれば競争力がアップしますし、結果として売上も伸びるのではないか、と期待されているのです。

顧客とのしっかりとしたコミュニケーションの確立には、宣伝効果も期待できます。またフィールドサービスの効率を高めることで、ある程度トラブルが予知できるようになるので、トラブルを未然に防ぐことが可能となります。効率化はまた、人件費の削減にもつながります。さまざまな点において、フィールドサービスの活用と効率化にはメリットがあると言えるでしょう。

フィールドサービスを活用して利益を上げよう!

フィールドサービスの活用は、競争社会で生き抜くために欠かせない要素になってきています。というのは、フィールドサービスを活発に行うことで、企業に対するイメージが良くなる可能性があるからです。情報化社会である現代では、イメージの良し悪しは売上に直結しかねない問題です。この記事を参考にしてフィールドサービスを活用し、イメージをよくして利益を上げましょう。

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